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「えっ、誰がですか?」
「いま、アタシにアニキがそう聞いてきたの」
「ナニソレ。いんの?」
続いて入って来た送り主はケイコだ。さばさばとした物言いをすることが多いケイコだが、逆に遠慮なく言葉を交せてアタシは気に入ってる。
「いないよ、くそー。絶対アレばかにしてんだぜ」
「ミドリちゃんのことを、心配したんじゃないですか?」
「ないない。アタシのことなんて気にするような奴じゃないもん。誕生日におめでとうすら言ってくれないし」
その後、ちょっとチャットに間ができた。
「ごめん、私お風呂」
そう律儀に入れたのはケイコだ。そしてチャットから離れたらしい。
「あ、私もです。またね」
続いてカリンもお風呂のようだ。現在二十時。この時間お風呂に入るのが多いアタシたちは、大体チャットで適当に駄弁りだすのが夜九時頃からだ。
今日はアタシが思わず早めにチャットを打ち込んだので、間が悪かったんだろう。ナノはまだリアクションしてくれてないから、彼女も今まさにお風呂中なのかもしれない。
……カレシか。
ふと言われて考えた。確かにアタシももう十六歳だ。高校二年生だ。彼氏ができてもおかしくはない。
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