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そして、その日、放課後に駐車場で張り込んだ。そこには見慣れぬスーツ姿の男性が二人来た。胸にバッジをつけている詳しく知らないがあれが警察のバッジであることくらいは桜の紋所で分かる。
今にして思えば、わたしは共犯者が欲しかったのかもしれない。わたし同様にココロちゃんを無視した共犯者を。
そしてその人が罰せられることが、自分に対する罰にもなるような、そんな逃げ場を求めていた。
刑事の二人に、わたしは見たことを伝えることにしたのだ。
その翌日、つまり今日。六月十八日、白い幽霊のような女性を見たその日。
空はまだ曇っていたが、やがては晴れるという天気予報は、まさにわたしの願いを描いたかのようだった――。
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