Toy Love～おもちゃみたいな恋～

お人好し女は鉄の女になる。

このプロジェクトに参加してから初めて現場というものを体験している私。
その場は想像以上にピリピリしたものだった。

でも、その中でも越野先輩は初めて担当する小学生の知育玩具ということで最初は躓いていたけれど、一度ひらめきのスイッチが入ると物凄い勢いで次々と部長を満足させるデザインを仕上げていった。

幼児を担当する竹中さんは、それくらいの年頃の姪っ子や甥っ子が多いらしく、難なく企画を通していく。

”おもちゃの国”全体の建築デザインも担当している久保さんは、黙々と仕事をこなすそのたくましい背中に、部長は全幅の信頼を寄せている。

そして、北山さんも新生児向けの知育玩具の斬新なデザインをたくさん完成させていっている。
まだ数えるくらいしかできあがっていない私は、完全に置いてけぼりだ。