16.欲しかった

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(すごい敏感なんだ…) ほんの少し触れているだけなのに、茉莉はもう息を切らしている。 (可愛すぎるだろ…) 我慢できなくなり、深雪は茉莉へとゆっくりと指を入れて行く。 「痛くない…?」 「だいじょ、ぶ…」 深雪の肩を握る茉莉の手に、さらに力が入る。 (中、すごい濡れてる…) 深雪は茉莉の中を探る。 茉莉の中は、深雪の中指をギュっと締めてくる。 (ああ、ここに……入りたい…) 深雪ももう限界だった。制服のズボンを脱ぎ、下着も取る。 いつ何があってもいいように用意していた、ベッドの脇に隠しているゴムを出して、装着した。 (やっとこれを使う日が来たぜ…) ベッドで裸の状態で横たわる茉莉の姿を見て、これが現実である事に深雪はホっとする。 深雪は茉莉の足を開かせた。 「えっ……」 (こんなに、足、開くの…?) 茉莉は驚いて、思わず目を開けた。 全裸の自分の足が開かれて、その間に全裸の彼がいる。 (恥ずかしい…!!) 本当にエッチしちゃうんだと、今更ながらに茉莉は思う。 もう止められないし、正直少し怖い。 そしてそれ以上に、自分ではほとんど意識した事の無かった自分の体が、思っていたよりずっと女だった事、そして深雪が自分とは全く違う男の体だった事に戸惑ってしまう。 茉莉のひざを左手で押さえ、右手は自分のものを持ち茉莉のそこへ当てた。 濡らすために、亀裂に沿ってそれを上下に動かす。 「あっ、ああんっ!」 茉莉がビクンと体を揺らす。 (クリ、すげー敏感なんだな…) 深雪はさらに自分のもので茉莉のそこを弾いた。 「やっ…、あっ…」 (ああ、もう、可愛すぎ…たまんねー…) 茉莉の入り口に、深雪は自分の先を付ける。 そこを右手で支えながら、腰で体重を茉莉へかけた。 「あっ……、ああっ!!」 先が入る。 茉莉は苦しそうに、体を引き上げて深雪から逃れようとする。 深雪の目に映るそんな茉莉の姿でさえ、深雪の興奮を高めてしまう。 (まつりと……) 少し入った自分のものと、それを受け入れている茉莉のそこ、繋がったその部分を見てしまうと、深雪は何も考えられなくなってくる。 (ああ…まつり…!) 深雪は茉莉に覆いかぶさると、ギュっと彼女を抱いた。 ゆっくりしようとか、優しくしようとか、そんな風に考えていたのに、それも一瞬で飛んだ。 (ああ、まつりの中に、やっと……) 濡れて熱い感触が、深雪のその部分を包む。 擦れるたびに、経験した事のないような快感が、腰から首へ、脳へと抜ける。 「うっ…、はあっ…、はぁっ…あっ…」 こらえきれず、深雪も声が出てしまう。 深雪の理性は完全に消えた。 「あ……、あっ…、ああっ…」 茉莉も自分に何が起きているのか、分からなくなっていた。 (痛い……痛いけど…) その痛みが、深雪が入ってきた事によるものだという実感は無かった。 ただ抱きしめられて、ただ痛かった。 深雪にキスされる。 痛みで声をあげてしまいそうな口を、彼に塞がれる。 (みゆきくん…みゆきくん…) 茉莉は腕を彼の背中へ回し、深雪の肩をギュっと掴んだ。 「あっ…、うあぁっ…」 目を開けられなかった。 茉莉は深雪のキスを受け留めるのが精一杯だった。
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