2人が本棚に入れています
本棚に追加
絵斗「すいません。霞先輩」
小鳥「先輩?え?絵斗知り合い?」
霞先輩「うん。俺、有名だし、」
小鳥「?」
霞先輩「え?俺の事知らないの?」
絵斗「すいません。こいつテレビとか興味なくて」
小鳥「テレビ?有名な人なの?」
絵斗「辰馬 霞。年齢十七歳。アイドル、俳優、今人気のイケメン高校生。
テレビでも良く出ている有名な芸能人だよ。」
小鳥「そうなんだ。知らなかった。」
霞先輩「俺を知らない学校の女の子がいたとはね。珍しい。」
先輩は私の顔を不思議そうに見た。
確かに霞先輩は顔立ちが整っていて、スタイルもよく、かっこいいと思った。
小鳥「本当に芸能人みたいですね。」
霞先輩「いや、芸能人だからw」
先輩は少し微笑みながら言う。
絵斗「先輩、忙しそうだし、小鳥、一緒に帰ろ?」
霞先輩「俺は大丈夫だけど?むしろもっと知りたい。小鳥ちゃんの事」
小鳥「私?」
霞先輩「そう。今日はちょっとしか話せないけど、今度話そう。」
絵斗「帰るぞ。小鳥」
小鳥「え・・と?どうしたの?」
絵斗「いいから」
絵斗は少し眉間にしわを寄せて、離さないように、私の腕を少し痛いくらいに引っ張った。
一方、図書室で一人になった霞先輩は、何かをたくらむように微笑んでいた。
小鳥「痛いよ。絵斗・・」
絵斗「ごめん」
そう言って私の腕をゆっくりと離す。
小鳥「どうしたの?」
絵斗「あの先輩、色んな女の人とつきあってるんだ。小鳥にそんな目に会ってほしくなく てさ」
小鳥「そうなんだ。助けてくれてありがとうね。」
絵斗「いいんだ。小鳥が幸せでいてくれたら、」
小鳥「私も、絵斗が幸せならいい!」
絵斗は私に微笑みかけた。
絵斗「小鳥、次は本、読んだりするなよ」
小鳥「やだ、本を読むのはとても楽しいから!」
私は絵斗が居てくれてとても幸せだと思った。
絵斗は幻の恋人ではないけど、陽だまりみたいな存在で、ずっとそばで笑ってくれるから。だから「「ぼくは、私は、そばにいる」」
最初のコメントを投稿しよう!