汚れた親友

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翌日も…その行為は続けられた…あと20人…あと10人…数をこなす内に…罪悪感は無くなり、ただ義務だけが絵里子を行為に駆り立てた… そして…目標の金額に達した時…絵里子は真紀に現金を渡すと…意識を失った… 絵里子が目を覚ました時…病院のベッドの周りに…見慣れない男性と、真紀の姿があった… 「真紀…お母さんは…助かったの…?」 絵里子の問いに、真紀は初めは黙って下を向いていたが…肩を震わせていた… 「真紀…」 絵里子が真紀の肩に手を掛けると…真紀の含み笑いが聴こえた… 「クックック…何てお人好しなのぉ…絵里子ぁ…」 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・! 顔を上げた真紀は…恐ろしい程に邪悪な笑みで…絵里子を見つめた… 「ど…どういう事…?」 絵里子が動揺すると、真紀は言った… 「ウチの親は健在よ…母親は、ホストと毎晩遊んでるわ…クックック…アンタが気に入らなかったのよ…何かと昔から比較され、アタシが好きだった男子も、アンタに告って振りやがって…だからアンタに売りをさせたのよ!金…?金は使ったわ…エステと洋服に…あははははは…」 ギャァァァァ・・・・・ン・・・! 絵里子の顔が…蒼ざめていった… 「アンタが売りしたリストよ…クックック…画像もあるわ、これをばら撒かれたくなかったら…明日からも売りするのよ…この人達が、一人前に仕込んでくれるわ…手取り足取り…教えてもらいなさい!アッハハハハハ…」 ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・! 絵里子の病室を見つめる…翼を持った悪魔は…その様子から、顔付きを険しくした… 「ウッフフフ…面白い人間…あれじゃ…シュンパティアより、遥かに悪魔だわ…」 その横に佇む、容姿のよく似た悪魔が言った… saevitia…セブィティア…ラテン語で、残忍の意味を名前に持つ悪魔…人間を切り刻む事を好む… sympathiam…シュンパティア…ラテン語で思いやりの意味を名前に持つ悪魔…涙を流しす心優しい異端児…
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