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クライマックスに差し掛かった夜空の花が、上空で開きながら音を轟かせる。
花火を見上げてうわあ綺麗、と目を輝かせる岩瀬さんを、藤井くんが優しい目で見つめるのが私には分かった。
本当に好きなんだ。でも気持ちはなかなか言えないんだね。
私も言えないけど。
「このメンツ楽しいな、また遊ぼうぜ」
藤井くんの言葉には下心が透けて見えるけど、リップサービスでも凄く嬉しい。
「そうだよまた遊ぼ!」
岩瀬さんが、両手を打ち合わせながらこっちを向く。
「うん、また遊びたい」
私の言葉にも実は下心があるけど、多分みんな気づかない。
視界の隅でピースサインをしながら笑いかけてくる河野くんの姿を確認して、私もこっそりピースサインを返した。
そして心の中だけで呟く。
サヨナラ、私の初恋。
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