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第1話: プラットホーム0.
○大学の中庭。(昼)
芝生がきれいに施された中庭。いくつかあるベンチに座る夕希。そこへ歩いて来る
ケイ。
ケイ:「なあ夕希。明日久々に花音さんと会うんだろ?」
ケイに気づき、携帯から顔を上げる夕希。
夕希:「ああ、3ヶ月ぶりくらいかな?」
夕希の隣に座るケイ。
ケイ: 「いいよな~、あんな美人なお姉様がいて。てことで俺も一緒に会わせろ」
夕希: 「は? 何言ってんだよ。お前みたいに手が早そうなやつに、オレが会わせると思
うか?」
冗談はよせよ。と呆れ顔の夕希。
ケイ: 「手が早そうなって・・・・・・失礼なヤツだな。人聞きの悪いこと言うなよ。俺
は至って純情で、一途に花音さんを思い続けているんだぞ」
どや顔でケイは堂々と言いきった。
夕希: 「純情で一途って、よく言うぜ。お前が毎回、違う女とうわさになってるの知ってんだぞ?」
ケイ: 「俺が? まあ、否定はしないな。ほら、俺ってレディーファーストだろ?だからさ、向こうから寄って来たら断るのも悪いじゃん?」
ケイは悪びれることなく、あっさりと言ってのけた。
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