ほんの少しの近未来

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 2025年ほんの少しだけ近未来。人類は第三次世界大戦の危機に瀕していた。  中国、韓国、北朝鮮の武装、核保有が、これ以上見過ごせないまでに軍事保有を高め、戦争を象徴するかのように核実験や、正確な弾道ミサイルが発射され続けていた。国に落とさないものの、臨戦態勢であることは明らかで、「応戦するための大義名分」が模索されていた。  2017年には世界国際連盟には51か国が参加していたが、2020年を皮切りに、中国、韓国から脱退していった。そして、北朝鮮と手を結ぶことが確実となった。  これを受け、一時的にアメリカとロシアも連盟から撤退し、二国同盟提携が結ばれた。三年後のことだ。  日米平和条約に基づき、遅れて日本もそれに加わることとなった。連盟は口をつぐんでいたが、安全保障理事会は厳しい姿勢を崩さない。国際連盟と安全保障理事会の違いは、安保理は 『安全に主要な責任を持つ決定を強制する能力』  を持っていることだ。中国、韓国、北朝鮮と、アメリカ、ロシア、日本の対立は深刻化し、敵国と一番近い国である日本の危機感は酷いありさまで、国外脱出するものたちも続出した。それほど「あわや戦争か?」と戦争の色は濃厚になったのだ。そこで、米露日、三国の首脳が会議を開いた。  どの国も本土攻撃を受ける懸念は少しでも減らしたい。そこで、北太平洋のカリブ海にある「エクド・デ・グアス島」が選出され、その島で各国の5名のバイザー搭乗者による戦争をおこなうことが決まったのだ。 『遠隔操作が可能である。また、コックピットの中に人が入っても構わない。一国が有する機体は5体まで。島から半径2キロ以上離れれば失格』  というものだ。
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