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バレてしまったものはしょうがない。
アーサーは髪飾りに手を触れた。
太陽の光の反射してそれは金色に輝く。
流行りの髪飾りってことでごまかせると思ったのだが、、、かまをかけた感じもなかったし、あれは確信を持って言っていた。さすが情報屋。
「さて、最後に ひと仕事しますか。」
乗り気ではないが、マコトさんの頼みとあっては断れない。
アーサーは地面を蹴って走り出した。
・・・・・・・・
「火は消えたか」
「はい。火の方はもう大丈夫かと。」
兵が答えるのを横目にスヴェンはため息をついた。
そうだよな。火は大丈夫だが、
燃え尽きた一部の観客席、ぼっこぼこの競技場の土。
この競技場を修理するのにどれくらいのお金が必要だろうか?
考えるだけで胃が痛い。
競技場のど真ん中で気を失っている新王を見る。
これからどうなることやら。
スヴェンはまたため息をついた。
「それと、スヴェン様、」
「何だ、」
「エリゼ様が話があると、、、」
「・・・。」
兵士の後ろに佇むエリゼの顔色をみる限りいい話ではなさそうだ。
こちらにも問題があったか、、、ため息が尽きんな、、、
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