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白の軍服に身を包んだ国王のマントは風にたなびいた。
国王とその臣下だけが身につけるつことができる白。
権力の証しである白。
それは目が染みるほど日光の光を反射した。
マコトは目を細める。
試合開始のゴングが鳴り響く。
瞬時に巻き起こる炎と渦巻く風。
そしてそれは客席まで熱風を届けた。
「うわっ!」
「あっつ!」
観客席はざわつく。
その横でスヴェンは息を飲んだ。
この巻き上がる炎は国王の炎のせいだけじゃない。
あの女が風の魔法を使っているからだ。
風の魔法は下手すると、火の魔法の補助になる。まさに今、風の魔法により火はいっそう激しく燃え、火柱となっている。
なのに、火の魔法に風の魔法で立ち向かおうとしているように見えるが、、、、そんなの無謀すぎる。
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