王位継承戦

7/16
前へ
/99ページ
次へ
白の軍服に身を包んだ国王のマントは風にたなびいた。 国王とその臣下だけが身につけるつことができる白。 権力の証しである白。 それは目が染みるほど日光の光を反射した。 マコトは目を細める。 試合開始のゴングが鳴り響く。 瞬時に巻き起こる炎と渦巻く風。 そしてそれは客席まで熱風を届けた。 「うわっ!」 「あっつ!」 観客席はざわつく。 その横でスヴェンは息を飲んだ。 この巻き上がる炎は国王の炎のせいだけじゃない。 あの女が風の魔法を使っているからだ。 風の魔法は下手すると、火の魔法の補助になる。まさに今、風の魔法により火はいっそう激しく燃え、火柱となっている。 なのに、火の魔法に風の魔法で立ち向かおうとしているように見えるが、、、、そんなの無謀すぎる。
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加