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「背後からトドメだけ刺しといてふざけるな」
「もう終わったし、どうでもいいよ。ああ、それからカズサ、君には次の任務が入っているから。直ぐに使徒会本部に戻ってよ。ここは俺たちが片づけるからさ」
俺たち――。
使徒会は基本的に八人の分隊で動くが、カズサのように単独行動を好む者もいるし、例外もある。
タロウ大将もその例外で、常に二人組で行動していた。
とはいえ、タロウの場合は「暴走しないように」というお目付け役的な意味での二人組ではあるのだが。
遅れて登場したお目付け役――「白戸ゼン」は、小柄で女性的なタロウとは対照的で、筋肉質で大柄な男だ。
スーツが張り裂けそうなほどの筋肉を震わせ、地響きを鳴らして着地した。
百八十センチあるカズサより更に一回り大きな身体だ。
「はははッ! まさか魔王クラスのご登場とはな! 心配していたが、皆、無事で良かった!」
白戸ゼンは、曲者揃いの使徒会幹部においては、唯一「まとも」と言ってもいい人柄で、使徒会構成員の人望も厚い。
ゼンは大きく口を開けて豪快に仲間の無事と勝利を祝った。
「うぅ……」
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