ヤケ酒

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 そう思っていると職場のすみで彼を見つけた。  彼は髪をブロンド色に染めた髪をカールさせている女性と楽しそうに会話をして私には一瞥すらしてこない。 「おはようございます」 「あぁおはようって早苗君その目はどうした? それにいつもの元気もないし風邪かね?」 「いえ、そんなのでは……」 「そうか。とりあえず君は今日のところは帰りなさい。なんなら有休をとってもらっても構わない」  課長の言葉は正直ありがたかった。有休はなかなか言い出せず溜まっているのだからこの際実家に帰省したい。 「お願いします」  私はそういうと一週間有休をとると、いったん家に帰り荷物をまとめ新幹線に乗った。
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