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「はぁー！疲れたぁ」
いつもの如く、職場の奥にある喫煙所の椅子に座りながらタバコを吸い、備え付けの無料自販機で珈琲を入れる。
デスクでの禁煙になってからは息抜きの場所と言ったら大抵喫煙室となってしまうのだが、パソコンから離れられる所と言ったらここしかない。
無いのだが……
いつもいる五つ年上の先輩。
この人は仕事をしてるのだろうか？と思うほどにいつもいる。
しかも、入社してから二年半、ずっとこの人の珈琲を入れて渡すのは私の役目になってしまっているから困ったものだ。
疲れも取れないよ……
眉間にはシワ！
いつも怒った表情。
笑ったところも見たことないし、飲み会などにも参加しないのでいまいちどんな人なのか分からない。
「ため息ついてないで珈琲ちょうだい」
「はいはい。一服してからでいいですか？」
「今すぐ！」
いつもの事だと珈琲を手渡し、「佐久間さん、いつもここにいますけど、デスクありますよね？」と聞いてみる。
答えは一緒なのだが……
「あるよ」
ただそれだけの会話。
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