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 すぐに米軍からイスラエル軍に一報が入った。  イスラエルから数十機のF15が飛び立った。  また、イスラエルの空軍基地からテヘランに向けてミサイルが発射された。  迎撃ミサイルは飛行物体を見事に捕え、空中で爆破させた。  そして、イスラエルからテヘランに向けて核が飛んでいった。  核はテヘランに到達し、瞬く間にテヘランは地獄と化した。                      *    祥子ちゃんは浩輔と同じくらいの年齢の「先輩」と文通を続けていた。その「先輩」は浩輔と同じ大学の哲学科の出身で、キリスト教会で知り合い、その後、バグワン=シュリ=ラジニーシの運動に入ってキリスト教をやめていた。  祥子ちゃんは合気道部に入ったことや、浩輔から聞いた植芝盛平のことなどを書いて手紙を出した。  すると、彼から返事が返ってきた。  「植芝盛平じいさんにはあまり深入りしない方がいいですよ。彼は五井昌久なんかと一緒に写真に写ってる。あの有名なMay peace  prevail on the earth. のおっさんや。たらこ唇の盛平じいさんもおかしいし、その合気道部の先生も少し危険だ。」  「山元先生(浩輔)は別に変な人ではないし、ただ合気道が大好きというだけだと思うけど---。でも盛平じいさんのことをたらこ唇なんて言ったら先生怒るだろうな。」  祥子ちゃんはそう思った。    やがて、一年生にも技を教えてもらえるようになった。もう六月になってからだった。  最初は呼吸投げからだった。  浩輔はまた変なことを言った。  「五本の指全てから気を出して、後は地球を投げると思って投げなさい。皆さんの相手は地球です。」  そう言って「呼吸投げ」を披露してくれた。うっとりするような奇麗な投げであった。  その後、技はどんどん増えて行った。  先ずは四方投げ(表・裏)、一教、二教、三教、四教、入り身投げなど、先生が模範を示して、それから練習に入るのである。  「合気道部に入ってよかったな。面白いもん。」  祥子ちゃんはそう思っていた。  
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