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「もっと重いときもあるし、もう慣れたけど……最初はホントに大変だったよ」
そのバッグの重量はユウが思っていた以上で、こんな重いものを長時間担いで歩き回る体力が、レナの華奢な体のどこに隠されているのかと、ユウは不思議に思う。
「大事な仕事道具だから勝手に触らない方がいいのかと思ってたんだけど、今日はたくさん歩き回って疲れただろ?無理言って連れてきてもらったし、遠慮しないでオレを使ってくれたらいいよ」
「ありがと……」
(ユウ、優しいな……。こういうところは昔と同じなんだ……)
昔よりもさらに広くなったユウの背中を眺めながら歩いていると、さっきまですぐとなりで感じていたユウの体温がまだ体の右側に残っているのを感じて、レナはまた少し頬を赤らめた。
(私……なんだかおかしい……)
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