第1章 殺しの現場

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フッと、明希は笑った。 そして銃を、手元にしまった。 「日向。これからお姉ちゃんと、一緒に来る?」 すると日向の顔は、パアーッと明るくなり、明希に向かって走ってきた。 「うん。一緒に行く!」 まるで、自分を母親のように慕っているかのよう。 日向がいなくなれば、日向の母親は泣き叫ぶだろうに。 そんな事も関係ないとでも、言いたいのだろうか。 日向の目は、これから起こるかもしれない、新しい事にワクワクしているようだ。 「こっちだよ、日向。」 日向の手を引き、明希はヘリポートから、タワーマンションの中に入った。 「日向は、ここに住んでいるの?」 「うん。」 それを聞いた明希は、非常階段のドアを開けた。
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