第2章 殺しの掟

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明希は、驚いて逃げようとした。 だが簡単に、陽に捕まった。 『ねえ、待ってよ。お姉さん、もっとお金稼ぎたいと思わない?』 陽は、明希の身なりを見て、一瞬で貧しいと悟ったのだ。 『毎日、違う服を着たいと思わない?毎日、美味しい料理、お酒を飲みたいと思わない?』 明希は、ゴクンと唾を飲んだ。 『簡単だよ。腕を磨けば、誰でもスナイパーになれる。』 その一言で、明希は陽に付いてきた。 そして、1年間情に付いて、スナイパーの腕を磨いた。 情は、優しかった。 手取り足取り、明希を一から鍛えてくれた。 明希の心が、情に傾くのも、必然だった。 二人は恋人同士のように、寄り添った。 だが一年後、情はあっさりと明希を捨てた。
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