第2章 殺しの掟

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「弘中か?」 「む、村上、来てくれ!すぐそこで、人が死んでいるんだ。」 弘中と言う男は、情にしがみついたが、運悪く情の隠し持っていた銃を見つけてしまった。 「じ、銃!?もしかして、村上……おまえが……」 一歩ずつ、離れていく弘中と言う男。 「俺に会ったのが、運の尽きだったな。」 情は、銃を構えた。 「た、助けてくれ……俺、結婚したばかりなんだ……頼む。高校の同級生じゃないか!」 手を前に出しながら、必死に命乞いをする同級生に対して、情は容赦なく引き金を引いた。 「む、村……上………」 血を吐きながら、倒れる同級生を横目に、情は冷静に茂みに戻って来た。 「情!」 「シッ!大きな声を出すな。」
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