第2章 殺しの掟

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何事もなかったように、銃をバッグにしまい込む情を見て、明希は背中の汗が止まらなかった。 明希は、その事を思い出して、身震いをした。 やはりここにいては、この子も自分も危ない。 「それで情さん。今度の仕事は……」 陽と情が仕事の打ち合わせで、コソコソ話している中、明希はこっそり日向を起こした。 「ん……何?」 「ここを出るよ。」 明希は、日向の手を握ると、陽から貰ったスーツケースを片手で持った。 引いて歩いたら、陽や情に見つかるからだ。 「おいで。」 明希は、情や陽が背中を向けた瞬間、ドアを開け、その影に隠れるようにその場を去った。 「おい、明希!」 後ろから、明希を呼ぶ情の声だけが、響いた。
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