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第3話 母子家庭
半年後。
子供の声が鳴り響く、団地の中。
日向はここを、駆け抜けていた。
「ただいま。」
「お帰り、日向。」
1階建ての二部屋。
ここが日向と、一緒に住んでいる明希の住処だった。
そして日向は、地元の小学校に通い、明希は近くのスーパーで、パートとして働いていた。
明希と日向は、周りから見ても、仲のいい母子家庭に見えた。
隠れながら暮らしていく事に関しては、二人は完璧だった。
そんなある日だ。
明希がパートから、帰って来た時だ。
玄関の前に、情の姿が見えた。
「情……」
「久しぶりだな、明希。」
情は、懐かしそうに明希の近くに寄ってきた。
「こんなところに、住んでいたとはな。探したよ。」
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