12人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
その場所へ着いた明希は、コートを脱ぎ、黒いセーターに着替えた。
勿論下は、黒いパンツを履いている。
そして持ってきたテニスのラケットの袋を開けると、手慣れた感じで、銃を組み立てた。
それが終わると明希は、スコープを使って、向かいのビルを覗いた。
そこには今回のターゲットの、西島コーポレーションの会長がいる。
明希の仕事は、会長の命を奪う事だ。
派遣の仕事だけでは、生活が厳しく、人づてにこの仕事を紹介してもらった。
最初は人殺しなんてと思ったが、一人殺せば、年収分のお金が手元に入ってくる。
そして明希も腕も、確かだった。
球筋は首元を捉え、その銃痕は0.5mmと見えない程小さく、相手はまるで眠るように死んでいく。
最初のコメントを投稿しよう!