第1章 殺しの現場

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「僕……いつからいたの?」 「あのね、お姉ちゃんが銃をパァーンって、撃つところから。」 見られた? 現場を見られた? 「そうか。僕の名前は?」 「菅原日向スガワラヒナタ。」 「何歳?」 「7歳。」 明希は、ゴクンと息を飲んだ。 たかが7歳の男の子が、銃を撃ったからと言って、”人を殺した”と認識できるだろうか。 いや、認識しなくても、人に言うかもしれない。 そうなったら、明希は警察に捕まるかもしれない。 『現場を見られたら、そいつを殺せ!』 この仕事を教えてくれた、仲間がそう言った。 『これは、殺し屋の掟だ。』 明希は、ゆっくりとテニスケースのファスナーを閉めた。
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