第1章 殺しの現場

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「その銃で、僕を撃つの?お祖父ちゃんみたいに。」 「お祖父ちゃん?」 明希は、顔を歪ませた。 「うん……お姉ちゃんが撃った人、僕のお祖父ちゃんだよ。」 「西島会長の……孫?」 明希は、日向の真っすぐな瞳に、吸い込まれそうになった。 どうする? 撃つか? 撃たないか? 明希の手に、汗が滲む。 「でも、いいんだ。」 日向は、急に歩き出した。 ヘリポートの絵に添って、飛んだり歩いたり、自由に遊んでいる。 まるで、お祖父ちゃんが死んだ事を、悲しんでいないようだ。 「お祖父ちゃん、悪い事いっぱいしてたもの。死んだって仕方ないよ。」 明希は、銃を降ろした。 そんな事、小学生が話す内容ではない。
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