introduction~ひとりごと

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 今まで人類は宇宙を開拓…という名の侵略……、だってさぁ「じゃあここで生活しようか」って決めた場所を、自分たちの都合のいいように改造してしまうのよ。  土地に感情ってものがあるのなら、とんでもない人格無視だと思われても仕方ないほどの、荒っぽいやり方で突き進んできたんだからね。  あたしでも、「これは酷い」って思っちゃうケース、山ほどあるんだから。  よく宇宙間大戦争が起きなかったわね、って思うわ。  思うでしょ?  どれだけ人類が宇宙にあこがれ、宇宙開発については過去のいざこざをいっさいチャラにして一致団結で幾多の難局を乗り切っちゃいました、って云う証拠みたいなものかしらん。  ――残念ながら、内戦は後を絶たない状態なんだけど。  悲しい話よね。宇宙に出ても人類は争うことを忘れなかった、良くも、悪くも。  はあぁぁ……、溜め息出ちゃう。  その侵略に近い開拓を推し進めてきた頑固な人類も、そろそろ宇宙生活に適応した進化をしようって気になったようで、最近は「能力者(タレント)」なる亜種が誕生するようになったと、ニュースで言っていた。  なに!? 「能力者(タレント)」って。「亜種」って。  なんだか差別用語みたいで、嫌じゃない?  あたしには、よくわからないわ。後で、検索してみようかな。  ~~~~ * ~~~~   あたし…、あたしはテリーザ・モーリン・ブロン。通称、テス。  惑星レチェルのカヌレ総合大学に通う、18歳。身長155センチ、体重とスリーサイズは、秘密よ。  親友のクリスタ・ロードウェイと一緒に、ルームシェアして生活中。  そうよ。あのモデルの、クリスタよ。 幼馴染で、親友。いいでしょ、ちょっと自慢。  髪はプラチナブロンドで、くせっ毛のショートヘア。  瞳はライトブルーで………… (ソレデ、オマエハ、何者ダ……) 3e932476-87c6-4a0a-8387-529332fa691d
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