1.  good-bye    

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 どうしよう、まだ胸のつかえが取れない。やっぱり、病気かしら。 「なんだ、具合でも悪いのかい?」  あたしの顔をグッと覗き込んで、親友が尋ねる。身長差36センチは、なかなか大変。 「うん……。そういえばそうなんだけど、違うかもしれないし……」 「朝から歯切れの悪い返事だなぁ」  まずはどうやって話を切り出すかが、大問題なのよ。  何気なく覗いた鏡の中のあたしは、憂鬱そのもの――って顔をしていた。  癖のあるプラチナブロンドのショートヘアは、気持ちとは裏腹に軽快に畝っているし、昨晩はよく眠っていないから、目の下にはうっすらクマが出来ている。 (バイトなのに、ヤバいわよね。この顔じゃ……)  鏡の中の自分にまじまじ見入っていたら、ライトブルーの瞳に、なにか映ったような気がした。 (――――――――!?)  なに、今の? 気のせい……よね。  ……っていうより、寝不足が祟っているの。  ええっ、幻覚視るほど重い病気なんて、困るわ。  カウンセリングを受けた方が、いいのかな。
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