1.  good-bye    

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「おぉーい、食事にしよう」  クリスタがTVを点け、朝のニュースショーにチャンネルを合わせると、コーヒーをマグカップに注ぎだした。  いい香りが、ふわっと拡がる。少しだけ、気が晴れてきた。  キッチンのカウンターテーブルで、ふたりで並んで朝食。  オープニングテーマ曲のさわやかな旋律と共に始まった朝のトップニュースは、この惑星の南半球の観光開発問題に関することだった。  いつもの朝の続きが始まる。  クリスタは気持ちよくお皿の上のモノを片づけていくけれど、あたしはフォークが進まない。  話を切り出すタイミングを、探り続けているから。 (そうよ、さりげなく、さらっと話せばいいじゃない) 「オレンジジュース、飲む?」 「今日は、いい」  時間が経てば経つ程、言い出しにくくなることは、わかっているの。 (だから、サクッと何気なく……) 「ケチャップ、かける?」 「いらない」 (メゲちゃ、いけない。勇気を出して話すのよ。さあ、さあ……あ……、あ……)  はあぁ……、朝から気が重い。  なんでこんな思いしなくちゃならないんだろう、たかが、たかが…、たかが……オトコと別れるってことだけで!!
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