モッキング・バードのさえずり

永久（とこしえ）の対抗馬

虚勢を張っているだけだ、
いきがって、不純物になってしまっている、
会田の『サイコキネシス』が、
あなたが「肥大化」させてしまっただけの、
あなたは「作り上げた」と勘違いしているが、
実のところ、錯覚しているだけ、
「作り上げた」ように見えて、
「仕立て上げた」にすぎない、
あなたの「決定打」が。

わからないか？
「作り上げる」ことと、「仕立て上げる」ことの、
微妙な違いが。
きっとわからないだろう、
「断層」、
わたしの『アトム』と、あなたの会田相馬とのあいだに、
厳然と存在している「断層」。
要するに、
偉大なる『ファウスト』よ、
あなたと会田は、
お互いに足を引っ張り合い、
絶対に『アトム』を打ち負かせないし、
わたしとて打ち負かせない。

みずみずしい『アトム』、
ただひとつ、純粋である存在よ。
啓蒙してやるのだ、
思い知らせてやるのだ、
逆に、打ち負かそうと思ったほうを、打ち負かしてやるのだ。
『ファウスト』は、永久（とこしえ）の対抗馬だ。
会田相馬は、おまえを打ち負かそうとして、
自滅する運命なのだ。
さあ、行くがよい、
もうすぐ、空が闇になる、
遅くとも、日付が変わるまでに、
会田に痛い目をあわせてこい。

きょうは満天の星空だ、
満天の星のもとで、
『ファウスト』、あなたは星に照らされて、
晒されるのだ、
あなたの誤解、
あなたの思い上がり、
あなたの厚顔無恥（こうがんむち）、
単なる空回りを－－。