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第一章
あるとき全知全能の神は、人間の中でもっとも正直な者を天に迎えるとの啓示を伝えるよう、天使にお命じになった。
天使は神の言いつけどおり地上へと降りると、もっとも正直であろう男のもとへと、神様からのありがたい御告げを伝えに向った。
天使が選んだのは、貧しいが故に妻を迎えられない酒職人の男であった。酒職人は目の前に現れた美しい天使に、たいそう喜びはしたのだが、神様のお告げを聞くとまた、たいそう悲しんでしまったという。
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