1-2 精霊の少女

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 めまぐるしく変化する状況についていけない。  混乱した気持ちを落ち着かせるため深呼吸すると、腕の中にある船鐘が小さくカランと鳴った。  今思えば、それは警鐘だったのだろうか。  シャインの耳が銃声を捕えた途端、船鐘を抱える左腕と肩に焼け付くような痛みが走った。  炎上する武装船に気を取られ周囲への注意を怠った。  自分の失態を認識するよりも先に、シャインの体は仰向けに甲板に倒れていた。    誰だ。  気配を感じて首を動かす。 「そいつを渡してもらおうか」  艦長室で出会った襲撃者とは違う、若い男の声が頭上から聞こえた。
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