ちいかと綺羅星さん

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ちいかと綺羅星さん

「それに、お父さんの指示通り作ったとして、ちいかにお父さんと全く同じだけの技術があるわけじゃないんだから……。」 うう、確かに……。お母さんのいう通り。 でも……。 「お母さん!でも、わたし、お父さんみたいな美味しいラーメンが作れるようになりたい!!お父さんのラーメンがもう食べられないなんて嫌だよ!!」 「ちいか……。わかったわ、土曜日と日曜日、学校がお休みの日にいつもお手伝いしていた時間帯、お父さんとお店でラーメン修行していいわよ!」 「やったー!!お母さんありがとう!!」 「その代わり、ちゃんと宿題もやること、あと、まずまず団に気をつけること。まずまず団にちいかまでやられたら……。」 「それなら俺に、考えがある。」 お父さんが腕をくんで、えっへん!と威張るように言った。 「まずまず団の連中が来たら、俺が汲んだ水を、ラーメンスープに混ぜたらいいんだ!!そしたらまずくなって、まずまず団の連中も手が出せなくなるはずだ!!」 お母さんもなるほどと頷きながら 「そうね……。まずまず団はおいしいご飯をまずくしちゃうのよね。まずいラーメンを出せば、帰ってくれるはずよね。よし!その作戦でいきましょう!!」
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