ちいかと綺羅星さん

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あ、お水ありがとうございます。」 綺羅星さんは椅子に座ってお水を飲んだ。 「なんだか、大変ですね、今日商店街の取材をさせて頂いてたのですが、あちこち臨時休業で……。まさか、ちいかちゃんのおうちまで……。」 「カレー屋さんとお肉屋のコロッケのほかにも?綺羅星さん!どこのお店がお休みだったか教えてくれますか?」 「うん……。駅の近くのおいしいパン屋さんでしょ、ソフトクリームが有名な喫茶店に、お持ち帰りで人気のおにぎり屋さん、餃子屋さん……。」 「えっ、そんなにたくさん?!」 「どのお店も体調不良で臨時休業って貼り紙があってね、なんだか心配よね。」 まずまず団だ……!!どうしよう、このままじゃ商店街の美味しいお店が全滅しちゃうよ……。 「あ、あの、綺羅星さん『まずまず団』って聞いたことありませんか?」 「あっ!こら!ちいか!!変なこと聞いて、困らせるんじゃないわよ。」 お母さんが止めにかかるけど、綺羅星さんはいいんですよ、気にしないでくださいとにこにこしながら、こう答えた。 「光が丘に高級グルメレストラン街があったの、ご存知ですよね?とっても有名で毎日テレビに出ていたような。」 「ああ、知ってる知ってる、月刊グルメにものってて、お母さんがよく行きたいなー連れてってーってねだってきました。」 「お父さん!!そういうこと言わなくていいの!恥ずかしいでしょう!!もう!!」 「うふふ、月刊グルメを読んで行ってみたいって思ってもらえるのとっても嬉しいです!!でも、最近テレビにもでなくなったし、月刊グルメでも取り上げなくなってしまったんです……。」 うーん。どういうことだろう? 「流行とか、そういうことじゃなくてですか?」 わたしは、質問してみた。 「そうね、流行とかブームとかそういうのが終わると、取り上げなくなることもあるんだけど……。光が丘のレストラン街ね、全部のお店が休業してしまったの……。」 「「「えっ?!」」」 お父さんお母さん、わたし、3人はびっくりしてしまった。 「あの……それってもしかして……。」お父さんがおっかなびっくり聞くと。 「ええ、まずまず団の仕業という噂が流れています。」 綺羅星さんは答えた。
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