ちいかとめぐちゃん

1/3
前へ
/20ページ
次へ

ちいかとめぐちゃん

綺羅星さんが帰ったあと、わたしたち家族はお店を片付けて、おうちに帰ることにした。 わたしたちのおうちは、商店街のちかくにあるマンションで、商店街のひとたちもたくさん住んでいるんだ。 商店街をあるいていると、確かに綺羅星さんが話してくれていたとおり、あちこちのお店にお休みの貼り紙がしてあった。 ケーキ屋さんの扉に貼り紙をしている女の子がいた。1つ年上のめぐちゃんだ。いつも優しくて、髪の毛に編み込みをしたり、リボンをつけたりして、可愛くしている。でも今日はいつもみたいにオシャレをしていないみたい……。 「めぐちゃん!」 わたしはめぐちゃんに声をかけた。 「あれ?ちいかちゃん、こんにちわ。あ、ちいかちゃんのお父さんとお母さんも、こんにちわ。」 めぐちゃんはいつも礼儀正しくて、まわりをきちんとみている。すごいなぁ。わたしだったら、お父さんお母さんにまでちゃんと挨拶できるかわからないもん。 「めぐちゃん、めぐちゃんちもお休みなの?」 「う、うん……。なんだかお父さんとお母さんの調子が悪くて……。ケーキ作れなくなっちゃって……。って、あれ?も?ってことは、ちいかちゃんちも?」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加