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ちいかとめぐちゃん
綺羅星さんが帰ったあと、わたしたち家族はお店を片付けて、おうちに帰ることにした。
わたしたちのおうちは、商店街のちかくにあるマンションで、商店街のひとたちもたくさん住んでいるんだ。
商店街をあるいていると、確かに綺羅星さんが話してくれていたとおり、あちこちのお店にお休みの貼り紙がしてあった。
ケーキ屋さんの扉に貼り紙をしている女の子がいた。1つ年上のめぐちゃんだ。いつも優しくて、髪の毛に編み込みをしたり、リボンをつけたりして、可愛くしている。でも今日はいつもみたいにオシャレをしていないみたい……。
「めぐちゃん!」
わたしはめぐちゃんに声をかけた。
「あれ?ちいかちゃん、こんにちわ。あ、ちいかちゃんのお父さんとお母さんも、こんにちわ。」
めぐちゃんはいつも礼儀正しくて、まわりをきちんとみている。すごいなぁ。わたしだったら、お父さんお母さんにまでちゃんと挨拶できるかわからないもん。
「めぐちゃん、めぐちゃんちもお休みなの?」
「う、うん……。なんだかお父さんとお母さんの調子が悪くて……。ケーキ作れなくなっちゃって……。って、あれ?も?ってことは、ちいかちゃんちも?」
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