ちいかとめぐちゃん

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「えへへ、実はそうなんだ。だからまだ早いけど店じまいして、これからおうちに帰るところなんだ。めぐちゃんは1人なの?おじさんとおばさんは?」 「うん……。なんか、急に具合が悪くなったみたいで、パートさんたちがおうちまで送ってくれたんだけど……。ちょっと寝込んじゃってて。私がお休みのお知らせだけ貼りにきたの。」 「めぐちゃん、ひとりで偉いねぇ。」 お父さんがめぐちゃんを褒めると 「いえいえ、とんでもないです。当たり前のことですから。」 とめぐちゃんはニッコリ笑った。 とんでもないですなんて、使い方わからないよ~。やっぱりめぐちゃんは大人だなぁ。 「めぐちゃんもう帰るだけ?だったら、マンションまで一緒に帰ろうよ!」 「そうね、なんだか今日は物騒なひとがうろついてるみたいだし、よかったら私たちと一緒に帰りましょ!」 お母さんも言った。 「はい、ありがとうございます。なんだか、今日の商店街ってちょっと暗くて……、お父さんとお母さんも倒れちゃうし、なんだか不安で……。」 いつもオシャレで優しいめぐちゃんがしょんぼりとしていると、わたしまでなんだかしょんぼりしてきちゃった……。でも、だめだめ、そんなのまずまず団の思うつぼだ!! わたしはめぐちゃんと手を繋ぐと 「めぐちゃん、大丈夫だよ!お父さんお母さん、きっとよくなるよ!」 と、めぐちゃんを励ましたくて、ニッコリ笑いながら言った。 「うん、ちいかちゃん、ありがとう。」 めぐちゃんも笑顔を返してくれた。
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