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「おじちゃん……。わたし、さっきね、カレー屋さんの前通ったんだけど、カレー屋さんも体調不良でお休みなんだって……。」
「うーむ。なんだか変な流行り病でもあるのかねぇ……。」
おじちゃんは、すごい不安そうに言った。
「あ、あのね、おばちゃんにお大事にってお伝えください。はやくおばちゃんのコロッケたべたい!」
そういうと、おじちゃんは、ちょっと困ったような顔をしたあと、笑顔になって
「おうよ!おばちゃんに伝えとくから、安心しな!」
って言ってくれた。
うーん。いつものコロッケがないとちょっとさみしいな。
ちょっとしょんぼりしたけど、もうちょっと歩いたらラーメン屋!!
お昼の忙しくなる時間帯にいつもお手伝いしているんだけど……
あ、見えてきた見えてきた!今日はお客さんどれくらいいるかな……?
あれ?普段なら少し並んでる人もいるのに……今日はお客さん少ないのかな?
「おい!なんだよこのラーメン!!」
「まっずいまっずいまずまず~!!」
お店の中から声が聞こえる。お父さんのラーメンがまずい???そんなわけないでしょ!!!
「ちょっとー!!お客さんたち!!お父さんのラーメンがまずいですって?!」
勢いよく店の扉をがらがらっと開けると、へんちくりんな帽子をかぶった二人組が変な躍りをしながらお父さんのまわりをぐるぐる回っていた……
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