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「まっずいまっずいまずまず~!!」
「ちょっとー!!お父さんに何してるのよー!!」
カウンターの中に入ろうとすると、常連のおじさんに止められた。
おじさんはひそひそ声でわたしにこういった。
「ちいかちゃん、まずいよ……。あいつら、たぶんまずまず団だ……。無茶をしてちいかちゃんまで酷い目にあったら大変だ……。いなくなるまで、じっとしてるしかない……。」
「まずまず……団?そんなじっとなんてしてらんないよ!!」
おじさんの制止を振りきり、わたしはへんちくりんな帽子の二人組に声をかけた。なるべく大きな声で!
「ねえ!あんたたち!!まずまず団っていうの?何してるのよ!!」
二人組はこっちを向いて変なポーズをとりながら言った。
「わ~れ!わ~れ!はっ!!まっずいまっずいまずまずだ~~ん!!」
「美味しいご飯が大嫌い!!ぜーんぶまずくしちゃうのさ!!!」
「まずまずダンスでまずまずオーラを振り撒かれた人間は、美味しいご飯が作れなくなるのか~!!」
「だからもう、このラーメン屋の店主が作るラーメンはまずまずになるのだ~!!」
「わーっはっはっはっは!!」
「おじょうちゃん、わかったかな???」
「おじょうちゃんも料理をするのかな???」
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