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「どうして、柊さんは狙われたんですか、」 「玄帝は柊の邪眼の力を、自分たちの目的のために用いようとしているのだろう」 「しているのだろうー」  清明行者が答え、野遊丸がくり返す。 「用いるって……、」 「刀や弓の代わりと云う訳よ」  麗ら彦の口調は忌々しげだった。秋鹿は心臓を氷の剣で突かれたようだった。 「そんな、そんなことって……、」  動揺する秋鹿の肩に、助六が手を置く。柊を誰かを傷附ける為の道具にするなんて、あまりに惨い。 「直接その力を使わなくても、柊の存在は他のあやかしにとって、十分に脅威となるだろうな」 「なるだろうなあ」  清明行者が自分の顎をさするのを、野遊丸が真似をする。
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