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「秋鹿、どうしたんだ、そんなに、目をきらきらさせて」  電話の間中、ずっと秋鹿の肩に乗っていた銀河が云う。 「銀河、すごいよ!」  秋鹿は思わず銀河を抱きしめた。 「どうした、秋鹿。そんなに興奮して」  銀河は吃驚(びっくり)して手脚をばたつかせる。 「ごめん、苦しかったね」  秋鹿はあわてて腕を放す。 「でも、すごいことが起こったんだ。母さんと、おばあちゃんと、一緒に、お正月を過ごせるかも識れない」 「二人は仲良くなったのか?」 「判らない。でも、良い方に変わってきたみたい」
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