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「何か届く予定の物でもあるの?」
「ううん、そう云う訳じゃないけど……」
ハルはゆっくりと瞬きをし、「そうそう、秋鹿に、図書館から電話がありましたよ」
「図書館?」
「予約の本が用意出来たから、近いうちに取りに来て下さいって」
「ああ、あの本……もう借りられるんだ」
にわかに表情の明るくなった秋鹿に、ハルは微笑んだ。
「すぐに取りに行ってきたら、秋鹿」
「良いの、おばあちゃん」
テーブルの上にはまだ片附けられていない食器が置いてある。
「もちろんですとも。行ってらっしゃい」
「ありがとう、おばあちゃん。夕飯までには帰るから」
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