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「お帰り、秋鹿」
「お帰りー、秋鹿!」
助六と茶漬けが迎えてくれた。ふたりも日課の「パトロール」を終えてきたのだろう。
「お帰りなさい、秋鹿。本は借りられたの?」
ハルがキッチンから顔を出す。手には菜箸が握られていた。
「うん、借りてきたよ。お店を手伝えなくてごめんなさい」
「そんなこと気にしなくても良いのよ。お腹空いたでしょう。手を洗って、ごはんにしましょう。今日は秋鹿の好きなナポリタンですよ」
「やった」
と、云ったのは、秋鹿ではなく銀河だった。
「まあ、銀河もナポリタンが好きなのね」
「秋鹿の好物だから、喜んだんだ」
すまして云う銀河の頭を、秋鹿は撫でた。
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