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ハルは買い物籠を持って出ていった。秋鹿はカウンターで食器を洗う。銀河は邪魔にならぬようにと、カウンターの椅子の上に丸まっている。入り口の扉が開き、ベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」
秋鹿は顔を上げ、蛇口を止める。お客さんではなく、宅急便の配達員だった。腕にダンボール箱を抱えている。
「こんにちは、お届け物です」
「あ、ありがとうございます」
秋鹿は急いで手を拭き、カウンターを出る。
「真賀田ハルさん宛てのお荷物です。ここにサインか判子をお願いします」
荷物の伝票を差し出される。
「……はい」
秋鹿は云われたとおり伝票にサインをし、段ボール箱を受け取った。中からごとごとと音がした。
「ありがとうございました」
配達員が行ってしまうのと入れ違いに、助六と茶漬けが店に入ってきた。
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