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「オレは怪人ゴリラダーになった。して、改造される前に聞いてなかったんだが、時給はいくらだ? シフトはどうなっている?」
幹部の目が輝いた。
「ふ……当然の質問だな。この悪の組織オンドレは怪人には時給1200円は保証する。活躍次第で時給は上がる。そして我が組織にシフトは存在しない。何故なら悪の組織だから非番でも当日出勤しなければならないときもあるからだ」
「なるほどわかった。給与が振り込まれる通帳は郵便局ので大丈夫か?」
「うむ。そう手配してやろう」
「フハハハハ! 前の会社よりいいな!」
「では、今回の任務を説明する」
「おお! 破壊でも幼稚園バスをジャックするのでもなんでもこい」
「ゴリラダー。貴様に命じるのは子供の誘拐だ。身代金を一千万円請求するのだ!」
「………」
ゴリラダーは沈黙した。
「どうしたゴリラダー?」
「いや、なんか普通だなーって。その任務は怪人じゃなくてもやるやついるかもしれないし」
「ゴリラダーよく聞くがいい。悪の組織を運営するにもお金が欲しいんだ」
「そこは普通の会社と一緒か」
「うむ。それと破壊と言ったが、我が組織はあまり破壊活動をしない。建物を破壊してもあんまりしのぎにならないんだ」
「なるほど」
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