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「妹物って最悪だよな」
「マジあれな」
芹沢駿(せりざわしゅん)は答えた。
友達と下校しながらゲームの話をしていた。
「妹物のゲームって痛いよな~」
「本当にな」
駿は高校二年生。普通の学生だ。背が高いので部活はバスケをやっている。友達も同じくバスケ部で、よく一緒に帰る仲であった。
駿も友達もゲーム好きだし、漫画も読むし、アニメも見る。勉強もサボるわけではない。
「多分、ああいうゲームやってる奴は見境ないんだろうな」
「妹とくっついてなにが楽しいかって話だよ」
駿はひとりっ子だが、妹物のゲームを笑い飛ばしていた。そんなゲームなんてやらないし、妹いなくても痛いと思うわ。
好きなのはRPGと格ゲー。格ゲーの腕は近所のゲーセンのランカーである。
妹ゲームもやらないし、ギャルゲーすらしたことがない。
駿はわかっているのだ。そんなゲームしてたら女の子が寄ってこないぐらい。
バスケ部でもスタメン。友達は補欠。ただ、補欠でも相手を翻弄する実力があるので、駿と仲は深かった。
誰でもゲームをやるのが当たり前な時代だ。駿はいたって普通な学生である。
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