|一縷《いちる》の|希望《のぞみ》

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「~です。」 着々と面接が進んでいく。 とりあえず今のところうまく受け答えできている。 がしかし。面接が終盤に近づくにつれ妙な私に対する質問が多くなっている気がする。 「さて、皆さんに最後の質問をしましょう」 真ん中の面接官がそう言い、5人全員が立ち上がった。 何事? 不思議に思ったら皆それぞれカツラやメガネやヒゲなどをとった。 変装…していたみたいだ。 「皆さんは僕たちが誰かわかりますか? 8番さん?」 「わかりません…見た目お若そうですし、事務所のアイドルの方ですか?」 質問返ししてしまった。 「なるほど…。7番さんと9番さんは?」 「CROWN LOVERさんです」 「ジェリービーンズのクララバさんです。」 どうやら二人とも知っていたみたいだ。 まじか。 「わかりました。では以上で面接を終わります。ご退出ください。」 「「「ありがとうございました」」」 何とも、微妙な雰囲気で面接が終わってしまった。
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