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「にしても全然部誌については俺、手伝えなくてごめんな。卯月、機械系苦手だったのに任せちゃって」
そういうと卯月はううん!と言い言葉を続けた
「全然いいの!やりたいって言ったの私だし!機械に慣れる丁度いい機会だった…ってこれはギャグじゃないからね…?
それにさ、副部長も手伝ってくれたから案外ちゃんと出来たんだ」
「へぇ、副部長が…」
少しつんけんした性格の副部長が部誌の編集を手伝ったことに少々驚きつつ、何となく時計で時間を確認した。
「あと五分ほどしたら動こう。多分それで、時間がちょうど良いくらいだよ」
「おっけーおっけー!はぁー後輩ちゃんたちに会いに行けるの楽しみだなぁー…っと、そうだ、かすみ」
「ん?何、琳湖」
「私たちの分の部誌は後日、ってことでいいの?」
それを聞き、ああ、と思い出したような表情をし、それに対しうなづく。
「後日、しっかり渡すよ
今日は後輩と顧問分しか持ってこれてないから」
「ん、ありがとね」
「まぁ、自分の手元に来ることを楽しみにしててよ」
と、卯月は三村に言った後俺の方を向き、言葉を続けた。
「表紙は後輩に配るから見ることになると思うけど、凄いんだよ、辻堂くん
流石漫研の三村琳湖、ってなるから」
そう、表紙のことに卯月がふれると、三村があからさまに動揺し始めた。
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