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「えっ、ちょ、かすみ?」
…なかなか観れない、あからさまに動揺した三村が面白く、俺もなんとなく卯月に乗ってみることにした。
「へぇ、そうなんだ。それは楽しみにしておくよ…」
「えっちょっと待って部長くん辻堂様?あまり楽しみにしないで…?」
「おっ時間だ、移動するか」
わざとらしく時間を見、立ち上がると続いて卯月も立ち上がった
「そうだねぇー」
それに続き三村も立ち上がり、
「ちょっと二人共ー!?!?無視はやめて!?」
と叫んだ。
「琳湖、さっさと来ないと置いていくよ?」
「まってまって!今行くから置いていかないで!」
「さ、じゃあ行こうか」
「ああ、行こう」
「うわぁー!待ってってば!」
そう言い急いで三村が立ち上がる。
何となく、在部中のことを思い出した。いつもこんな感じで巫山戯ていたような気がする。普段は三村も卯月もクラスが違うから廊下なんかであった時くらいしか絡まないが、久々に話すと本当に楽しい。
進む足取りが、これから行く場所が楽しみだからなのか、今三人で絡むのが楽しいからなのか、何となくいつもより軽い様な、そんな気がした。
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