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あ、誤解されると嫌なので確認しておきましょう。
『俺もヤってみたい』
『この際男でも良いからHしたい』
うん、確かに俺はそう言ったね。
間違いない。
ただし俺が目指すのは『攻め』側だ。
ベッドの上での男役でありタチであり、つまるところ相手の穴に俺の最終兵器(笑)を突っ込む方な訳ですよ。
だって男の子だし。
……肛門にちんこ入ってきたら絶対痛そうだし。
ところで
同室者の名前は、弘毅っていうんだけど。
見た目が不良なだけあって背は高いし筋肉あるし、何より腹が立つほど美形なのだ。
当然のように奴はタチ側で、いつも可愛い美少年らを相手に腰を振りまくりである。
幸い、平凡な俺には食指が動かないらしく、一年間同じ寮部屋でも狙われたことは一度も無い。
そういや、自室に相手の子を連れ込んだりとかも無かったな。
夜はたまに誰かの寮部屋に泊まって朝まで帰らない、くらいはあったけど。
暇な時は俺とゲーム対戦したり、映画観たり。
うんまぁ、普通の気安い友達みたいにお互い接してるよね。
だからという訳でもないが。
夕食時間を過ぎても部屋に戻らない弘毅に、
「ああ今日も外泊か。今頃すでに突っ込みまくってんのかな、くそ、羨ましい……!」
と逆恨みの嫉妬を抱き、ぶうたれながら風呂に入った俺。
数十分後、心身ともにカッカしながらリビングルームに戻れば、いつの間に帰ってきたのかソファーで眠る弘毅の姿が目に入り。
…………よし、ヤろう。
そこには理屈も屁理屈も無かった。
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