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ふぅ、ああ、今日も暇だな僕の店……
だから溜息しかでないのだよ。
わざわざ、僕は脱サラして迄、子供の頃の夢を叶える為に店を始めたのにね。
ふぅ、まあ、今の僕の溜息を周りから見れば──そんなに暇で苦痛ならば辞めてしまえばと、思うかも知れないが?
これが僕の幼少の頃からの夢でね……それで経営がうまく軌道に乗れば、大変に綺麗な奥さんを嫁に貰って。
イチャイチャ、ラブラブしながらお店の経営をしていくのが夢なんだよ。
それも二人三脚で、二人で仲良く──貴方、お前といった感じで、寄り添ってラブラブをするのが夢なんだ。
まあ、そんな訳だから僕は、結婚準備の為に。それもわざわざ、三十五年という住宅ローンを銀行で組む事に決めたんだよ。
いつでも美しいお嫁さんが、僕の腕の中に来てくれても良いようにと……
それもね、下の部屋が店舗に出来る奴を不動産会社に注文して頼んだから。担当の営業の男性にね。
『大島さま、建て売りでは、そんな物件はありません……だから注文住宅で建てましょう』
と、提案をして貰ったんだ。
だからね、思っていたよりも、予算の方が高くなったよ。
う~ん、さてさて、どうするかな?
これだと予算オーバーになってしまうから。少し不味いなぁ、と僕自身思ってしまった。
だってね、僕は、脱サラをして始める訳だから。いくら貯金があるからと言っても、実際は一千万円までは届かないよ、自分自身の貯金は。それにいざ、店を初めて、軌道に乗るまでは、店の運転資金と生活費もいる訳だからね。
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