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まあ、どうしてもお嫁さん、見つからなければ。結婚相談所に行く決意も出来たと両親に伝え。少しでも結婚に良い条件になるようにしたいと再度両親の説得に試みてみたし。一国一城の主にも早くなりたいんだと、止めの如く述べたんだ。
すると僕の両親は、僕自身の熱意に押され──根負けして、保証人の欄に印鑑を押してくれた。
まあ、僕は、そのお陰で、融資がおりて購入したのが、この家件、店舗つき住宅なのだよ。それでさ、店の名前は、古臭いかも知れないけれど。さつき《```》と、名前をつけたんだよ。
……何故そんな、名前? と、皆さん思うかもしれないけれど。
実はね、家の祖母が。
まあ、死んだ、僕のおばちゃんだけどね。
広島風お好み焼き屋をしていたんだよ。僕が幼少の頃に。
それでね、祖母の家に遊びに行くと、いつもしていたんだ。ソースの焼ける美味しい匂いが……他にもさ、店をそぉ~っと、覗いて見ると──そこにはね、お客様達の美味しそうに食べる姿と。和気あいあいとした、嬉しそうな、お顔が沢山あったんだよ。
まあ、そんな訳もあるから、幼少期の頃からね。僕がお店をするなら。広島風お好み焼き屋と決めていたんだよ。
それにさ、いつもいつも、楽しそうに。それと嬉しそうに、お客様達とお話しをしながらお好み焼きを焼いて経営を切り盛りしていた祖母の顔を思い出す度に。
後を継ぐとか、意思を継ぐとかね。まあ、そんな感じで、名前さつき《```》を使用させて貰ったんだよ。僕自身の気合を入れる為にも。
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