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「なっ…!?」
彼の手元に残ったのは、仲間外れの道化がひとり。
「ふふ、やりました」
「お前どうやって見抜いた!?」
「貴方様が猟奇的な目をなさらなかった方を引いただけです」
「いやどんな目だ」
はー…と彼はジョーカーを机に放り、天を仰いだ。
「まあ、あれこれ言ってもしょうがねえ。俺の負けだ」
「俗遊戯でも盛り上がるものですね」
「心理ついた奴が何を言うか。…で?お前は何を望む」
「そう…ですね」
彼女は席を立つと、彼の耳元にそっと顔を寄せる。息継ぎの音が聞こえた。
「…三日間は駄目ですが二日ならいいですよ」
「………お前エスパーか?」
彼の瞳がまた獣じみて、口元だけで軽く笑うと彼女の胸元を掴んで引き寄せた。
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